仙台市宮城野区のクリネックススタジアム宮城で昨年5月、プロ野球の試合を観戦中にファウルボールが右目に当たり、失明寸前の大けがを負ったとして、宮城県大崎市の税理士の男性(47)が7日、球場を所有する県と球団を運営する株式会社楽天野球団に対し、約4400万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
訴状によると、男性は昨年5月18日、同球場の3塁側内野席で家族と試合を観戦中、楽天の打者が打ったファウルボールが右目を直撃。右目眼球破裂とまぶたを切る重傷を負い、今年3月23日まで通院治療を行ったが、以前は裸眼で0・3だった視力が0・03まで低下するなど回復しなかったという。男性が座っていた席には防護ネットなどは張られておらず、ライナー性の打球がそのまま男性の目に当たる形になった。
担当の弁護士によると、男性は「ビールを席の下に置いて顔を上げたら、目の前にボールがあった」と話しているという。
この被害に遭われたと訴えた方には大変申し訳ないのですが、野球場でもっとも注意すべき事が「打球の行方」です。札幌ドームに限らず、全国の球場では必ず「ファウルボールにご注意下さい」「打球の行方にはご注意下さい」などと注意を促すアナウンスが入ります。注意しないと、このニュースの男性のように怪我をしますよということなのです。
訴状によりますと、男性は内野席に座っていたようです。そして、ライナー性の打球が顔に直撃したとのこと。この事からも分かるように、内野は必ずしもゆっくり落ち着いてのんびりと野球を見ることができるエリアではありません。いつ打球が飛んでくるか分からない席なのです。だから、バッターがボールを打つ瞬間はよそ見をせずに、自分の方向にボールが来るか見る必要があります。
外野が安全な席かと言えば、外野にはホームランボールが飛び込んでくる事があるので、そうとも言えません。しかし、ホームランボールの方が比較的ふわっとした飛び方&到達するまで逃げる時間が十分にあるので、ボールの危険性だけを考えれば若干安全です。一番安全な席は、恐らくバックネット裏でしょう。
グローブを持っていない人は、ホームランボールが飛んできても素手でダイレクトキャッチをしないで下さい。大変危険です。以前、そういう人を見かけた時、ものすごい音をたててボールは数メートル先に跳ね返っていきました。みるみるうちに手は赤く腫れ、ボールの縫い目も分かるくらいでした。勢いよく飛んでくる硬球を素手で捕ろうとするのは無謀以外のなにものでもありません。
ボールが飛んできてよけきれない場合は、最悪頭部は守りましょう。そして、もしも痛くなかったとしても、すみやかに係員に言って救護室へ行き、応急処置をしてもらうべきです。(どんどんと当たった場所は腫れて、後から痛くなるので)
そんなわけで、個人的には、携帯ゲームをお子さんにさせている親御さんには、最大限の注意を払っていただきたいです。もし当たっても誰にも文句は言えないと思います。
打球の行方には、本当に気を付けましょう!